外壁塗装において、建物の保護とともに美観を向上することは大切なことです。
建築用の「仕上げ塗材」は、その粘度調節と塗装方法、塗料の特殊性を活かして容易に平滑、凹凸模様などバラエティーに富んだ仕上がりを建物に与える事が出来ます。
外壁塗装における塗膜のパターンは吹き付け塗装や色々なパターン専用ローラー、左官コテなどを使用して造られます。
このページでは、外壁塗装におけるパターンの種類とパターンが、どのような方法で造られるか紹介しています。
砂壁状模様(リシン)
・パターンの仕上げ方法と特徴
アクリルエマルジョンに骨材(寒水石、硅砂、パーライト)を混入し、専用ガン(リシンガン)を使用して吹き付け塗装で造ります。
ノズル口径4~6mm。
以前はセメント系が使用されていましたが、今はアクリルエマルジョンをベースに、いわゆるアクリルリシンが主流に使用されています。
左官の高級仕上げ「掻き落とし」に似たツヤ消しで落ち着いた雰囲気に仕上がります。
弾性タイプもあります。
砂壁状模様(じゅらく)
・パターンの仕上げ方法と特徴
アクリルエマルジョンに微粒子骨材を混入し、専用ガン(リシンガン)で吹き付け塗装で造ります。ノズル口径4mm。
左官仕上げのじゅらく壁に似せて考案されたもので、骨材をリシンより微粒子にしたものです。
室内の壁仕上げにも使用できます。
・ゆず(柚子)肌模様
パターンの仕上げ方法と特徴
高粘度塗料を乱糸ガンなど専用ガンを使用して吹き付け塗装で造ります。
ガン口径を小さめにして、凹凸模様より小さな模様を造ります。
ローラーによるさざ波模様の上にトップコートを塗装すると模様が滑らかになり、さざ波というよりゆず肌模様になることがあります。
さざ波模様
パターンの仕上げ方法と特徴
外壁仕上げ材の高粘度塗料を鎖骨ローラーを使用して造るものです。
ローラーによるさざ波状模様は凹凸模様のローラーによる仕上げの分類に入ります。
スチップル模様ともいいます。
凹凸模様
パターンの仕上げ方法と特徴
外壁仕上げ材を専用ガンで吹き付け塗装して造る。
外壁仕上げ材を厚塗り後、専用ローラーでパターン付け。
最近あまり使用されないが、クレーター(月面状)模様もこの分類に入る。
パターン断面図
パターン見本
凸状模様
パターンの仕上げ方法と特徴
外壁仕上げ材を吹き付け後、ローラーやコテで軽く押さえる。
外壁仕上げ材を吹き付け乾燥後、サンダーで凸部をカット。
外壁仕上げ材を厚塗り後、専用ローラーでパターン付け。
キャスト模様、ヘッドカット模様ともいう。
パターン断面図
パターン見本
スタッコ状模様(吹き放し)
パターンの仕上げ方法
骨材入りの外壁仕上げ材を専用ガンで吹き付け塗装して造る。
大柄なのが特徴。
骨材を使用し、トップコートのエナメル仕上げをするタイプが一般的。
骨材に天然石や陶磁器砂、貝殻などを使用して石材の自然な色調、重量感をかもし出す模様仕上げのタイプもある。
専用の目地棒を利用して石材張り、タイル張り壁を表現する方法もある。
曲面壁など実際にタイル張りなど不可能な壁面にも施工可能である。
スタッコ模様(凸部処理)
パターンの仕上げ方法
骨材入りの外壁仕上げ材を専用ガンで吹き付け塗装後、凸部をコテやローラーで押さえる。
乾燥後、サンダーで凸部を削る方法(サンダーカット)もある。
トップコートを塗装して仕上げる。
トップコートで、押さえた模様の凸部を塗り分けて多彩模様仕上げの方法もある。
いかがでしたか。
様々な種類があることお分かりいただけたでしょうか。
出来上がりの仕上がりや耐性の特徴によって選んでみてくださいね。