こんにちは、塗装部・親方の三上です。
私が現場でよく聞かれることで、「クリア塗装」って、どういう塗料なの?という質問があるので、今日はクリア塗装について、お話をしたいと思います。
□クリア塗装について
*クリア塗装とは
そもそも、クリア塗装とは下地が透けて見える無色で透明の塗料を使う塗装のことで着色がないので元々の外壁の色や木目を際立たせ、手触りを良くしたり、ツヤを出したりできます。
外壁材は相性の良い外壁材もあれば、悪いものもあります。
クリア塗装以外で外壁と同じ色をしている塗料を使っても、元の外壁の上から塗りつぶすことになるので、多少の変化が起こります。
*クリア塗装に適している外壁
クリア塗装に適している外壁には以下のものがあります。
・タイル調やレンガ調などのサイディング
サイディングの外壁はクリア塗装との相性が抜群です。
レンガ調やタイル調など外壁のデザインがこだわりをもって作られているとき、それを長く保ちたいというときにクリア塗装を使いましょう。
・打ちっぱなしのコンクリート
打ちっぱなしのコンクリートは汚れやすく、水も染み込みやすいので表面を水で弾くコーディング をする必要性を感じるでしょう。
打ちっぱなしのコンクリートに対してクリア塗装と着色剤を混ぜて塗装することで、防水性やサビ止めが向上し耐久性がより高められます。
・モルタルのコーディング にも使える
モルタルはセメントと砂と水を混ぜたもので、外壁のコーディング の仕上げで使います。
クリア塗装はサイディングの外壁だけでなく、モルタル用にもよく使われ塗膜のキズを隠したり、光沢を与えたりする効果をもっています。
・外壁以外のウッドデッキや窓枠などの木材部分にも使用できる
クリア塗装は外壁以外にも家具の木材や、ウッドデッキ、窓枠にも使えます。
木材にクリア塗装をすることで、木材の色を保ったままカビの発生を抑え耐久性も高まります。
□クリア塗装のメリット
クリア塗装のメリットについて解説します。
1つ目は外壁のデザインを保てることです。
元の外壁のデザインに質の高いものが増えてきているため、デザインを保ったまま塗装したい人が増えています。
クリア塗装は無色透明なので外壁の色やデザインを残したまま塗装できます。
外壁のデザインを変えたくないという人におすすめの方法です。
2つ目は外壁にツヤを出せることです。
クリア塗装は外壁のデザインを保ったまま、光沢を加えられます。
光沢の度合いに種類があり、キラキラした光沢の「ツヤあり」、ツヤを少し抑えた「3分ツヤあり」、光沢がない「ツヤ消し」などがあります。
塗料によってツヤが変わってくるので、外壁用の塗料は機能性だけでなく光沢のレベルも確認しておきましょう。
3つ目は外壁を保護することです。
塗料は見栄えを良くする以外にも、外壁材の耐久性の向上や劣化を起きづらくする効果があります。
同じクリア塗料でも、製品によって持ち合わせる機能性が変わるため、外壁や周囲の環境によって決めましょう。
4つ目は塗装の回数が通常より少ないことです。
一般的な塗装では3回塗りますが、クリア塗装は下塗り材を使いません。
1層目に塗った塗料が乾いて、2層目もクリア塗料を上塗りすれば完成です。
2回の塗装で終わるため、他の塗装よりも手間も少なく価格も抑えられます。
□クリア塗装ができない外壁とは
クリア塗装に適している外壁もいくつかありますが、相性の悪い外壁の方が多いです。
クリア塗装に適していない外壁を以下で説明します。
1つ目は劣化が著しい外壁です。
クリア塗装は無色で透明な塗料を使うので、すでに劣化して汚れや色落ちやハゲてしまった部分のうえに塗装しても透けてしまうので外から見ると変化がありません。
着色効果はないため、劣化が生じる前が唯一の塗装のタイミングです。
チョーキング現象が起きているときも、白くボケたようになるので塗装しない方が良いでしょう。
またクラックを保護する効果もないのでクラックも防げません。
2つ目は光触媒や無機塗料、フッ素塗料などでコーディング されたサイディングです。
光触媒や、無機塗料、フッ素塗料がサイディングで使われることが一般的になってきました。
この全ての塗料が特殊なコーティングが行われているので、そのうえにクリア塗装をしてしまうとハゲてしまう可能性があります。
業者のカタログの中に、クリア塗装をしてはいけないという注意書きがされているかを確認しましょう。
クリア塗装で行いたければ、コーティング部分を避けながら塗装していくことで塗膜の汚染やはがれの予防ができます。
□まとめ
今回はクリア塗装の特徴と外壁との相性についてお話しいたました。
クリア塗装は元の外壁のデザインがよければ、さらに引き立てますがはがれていると無色透明なので透けてしまい効果がないということを覚えておいてくださいね。
また、もし、外壁塗装のクリア塗装を検討しているのでしたら、私たちリフォームパンセにお尋ねくださいね♪こちら!
この記事は、塗装技能士・親方 三上浩平が責任を持って書きました。
(実は僕、こう見えても近畿大学卒なんです♪)