「耐用年数にはどのような要素が影響するのか。」
福井在住でこのようにお考えの方はいらっしゃいませんか。
塗料の耐用年数は塗料だけでなく、周囲の環境や塗り方によっても影響されます。
今回は外壁塗装における塗料の耐用年数について説明します。
□外壁塗装における耐用年数とは
外壁の耐用年数とは、塗料の耐用年数によって決まります。
塗料の耐用年数とは塗料メーカーが耐久テストを行い、その持続性を確かめたものが公表されています。
しかし、このテストは室内で行うもので、本来は室外にあると影響を受ける風雨や排気ガス、凍害などが考慮されていないため、結果が正しいとは限りません。
実際の住宅と環境を揃える方が結果の精度は高まりますが、これでは結果がわかるまでに時間がかかるため、促進耐候性試験が採用されていることがほとんどです。
そのためメーカーのカタログに記載の耐用年数まで塗料が必ずしも持続すると考えてはいけません。
あくまでも大まかな年数で、その年数まではある程度機能するものという認識を持ちましょう。
また塗料の耐用年数には施工技術も大きく影響します。
塗料にはそれぞれ施工要領があったり、下地処理をしっかり行ったり、適切な塗料を選択したりと仕上がりに影響してくる条件がたくさんあります。
そのため塗料の耐用年数はただの目安であり、環境や施工によって大きく変わることを知っておきましょう。
□耐用年数に影響するもの
耐用年数に影響するものは以下のものが挙げられます。
*建物の立地条件
建物がどのような環境に立地しているかによって、耐用年数に大きな差が生まれます。
例えば以下のような立地条件であれば、耐用年数が短くなります。
・建物を日光から隠すものがなく、日当たりが良い
・車が家の前をよく通る
・海が近くにある
・南方の紫外線の強い地域
外壁は常に紫外線や風雨に晒されているため、それらによる劣化を塗料が防いでいます。
そのため紫外線や風雨といったダメージを受けやすい地域にある建物は、耐用年数も短くなってしまうでしょう。
*塗装業者の塗装スキルや実績
塗料によって塗り方が変わったり、外壁や立地との相性で最適な塗料が異なったりします。
そのため、塗装業者の腕が大きく耐用年数に影響します。
アクリル塗料やウレタン塗料といった安価な塗料は非常に塗りやすいですが、ガイナや無機塗料といった耐用年数の長い塗料はムラが出やすく、塗りづらいです。
そのため本来の耐用年数が長い塗料で塗装しても、塗装業者の腕が悪ければ数年足らずで塗り替えとなることも少なくありません。
こうならないために使いたい塗料が決まっていれば、「この塗料の施工実績はあるか」と聞くようにしましょう。
高級塗料に関しては実績のない塗装業者もいるため、注意が必要です。
*悪徳業者による手抜き工事
外壁塗装の業界は一般人からすれば作業の流れや相場に関して理解しづらいため、悪徳業者が数多く存在します。
悪徳業者は手抜き工事を行いますが、その中でも塗りの回数を減らすのが最も多い事例です。
通常は下塗りと中塗り、上塗りの3回行いますが、中塗りと上塗りは同じ塗料を使うので、それを悪用して中塗りを省く業者がいます。
中塗りが省かれると塗膜の耐性が落ちるため、本来は15年持つような塗料でも5年すら持ちません。
□塗料の耐用年数を長くするためには
以下で塗料の耐用年数を長くするための方法を説明します。
1つ目は、塗装前の下地処理が耐用年数を維持させることです。
塗装前の下地処理の工程では高圧洗浄、ケレン作業、目荒らし、ひび割れ補修といった作業が行われます。
これらの作業は外壁の汚れを落とし、塗料が密着しやすくする作業で塗装には欠かせません。
優れた塗料を選択するのも重要ですが、下地処理もそれと同じくらい重要です。
2つ目は、3回塗りを行うことです。
3回塗りをすることは塗料の耐用年数を長くするためには欠かせません。
関西ペイントや日本ペイント、エスケー化研の大手と両メーカーの塗料は、クリアー塗料などは例外ですが、3回塗り用で作られています。
説明書にもきちんと書かれているので、確認しましょう。
3つ目は、溶剤系、2液型、ツヤありの塗料は耐用年数が長くなることです。
塗料には水で薄める水性塗料とシンナーで薄める溶剤塗料があります。
また塗料と硬化剤が1つの缶内で混ざった1液型と、塗る前に別の缶と混ぜる2液型があります。
これらの違いは耐用年数に影響し、耐用年数を長引かせたい場合は溶剤系塗料で、2液型のものを選択しましょう。
しかし、溶剤塗料は臭いの問題があり、2液型は費用と手間がかかるため、そのデメリットを把握したうえで選択する必要があります。
さらに、ツヤがある塗料とツヤがない塗料、5分ツヤ、3分ツヤなどもあり、ツヤの強度も耐用年数に影響します。
□まとめ
今回は外壁塗装における塗料の耐用年数について説明しました。
塗料自体に耐用年数の違いがありますが、塗り方や外壁との相性、ツヤの有無によっても差が出ます。
本来の耐用年数通りに寿命が持つように、調節しましょう。
福井で外壁塗装を検討している方は、お気軽にご相談ください。
