セラミック塗料は通常の塗料にセラミックを混ぜたもので種類が多いため、なかなか特徴を把握することは難しいでしょう。
「セラミック塗料だから寿命が長い」、「セラミック塗料だから外観が美しい」ということは一概に言えません。
今回は福井の外壁塗装の専門家がセラミック塗料について説明します。
□セラミック塗料の特徴について
セラミック塗料とは主要な材料が樹脂ではなく、シリコン塗料やウレタン塗料などにセラミックの粉末や粒子、ビーズが加えられたものです。
セラミック塗料は幾つかの製品がありますが、それぞれ特徴が異なるため、用途によって選ぶようにしましょう。
1つ目の塗料は、微量のセラミック粒子が塗料の中に混ざったものです。
これは塗料が乾燥するときにセラミック粒子が塗膜の表面に浮くため、雨水で汚れが落とされます。
汚れづらいというメリットがありますが、断熱性には優れていないため断熱塗料を使用したいときは適していません。
2つ目の塗料は、極小セラミックビーズが塗料の中に混ざったものです。
これはセラミック粒子が加えられているものと同様で、汚れづらいという特徴があります。
ただし、セラミックビーズが熱や音を遮断するため、断熱効果や防音効果も期待して良いでしょう。
3つ目の塗料は、カラーミックスを配合したものです。
これは様々な色を持つセラミック粉末を配合しているため、仕上がりが石材のようになります。
デコボコができますが、これにより高い耐久性と防汚性を誇ります。
さらに、塗膜の厚さとセラミック粉末の量で熱伝導性も下げるため、断熱塗料としても期待して良いでしょう。
□セラミック塗料のメリット・デメリット
セラミック塗料のメリットとデメリットを紹介します。
まずはセラミック塗料のメリットを見ていきましょう。
1つ目のメリットは、汚れがつきにくいことです。
塗料表面にセラミックが広がることで、親水性が向上します。
親水性が高いと塗膜と汚れの間に水が入り込みやすくなります。
雨によって汚れが落ちるため、汚れがついても心配ありません。
2つ目のメリットは、熱が伝わりにくいことです。
塗料中のセラミックの粒子が空洞を作り、空洞が熱せられることで真空が生じます。
真空は熱を通さないため、遮熱性と断熱性が向上します。
次はセラミック塗料のデメリットを見ていきましょう。
1つ目のデメリットは、塗りづらいことです。
一般的な塗料と違って、塗装前にセラミックを均一にするために数分間の撹拌をします。
塗料が伸びづらいため、水を混ぜる際も適切に行う必要があります。
通常の塗料とは塗り方も注意点も異なるため、セラミック塗料に慣れている業者を選びましょう。
2つ目のデメリットは、塗膜が硬く、ひび割れしやすいことです。
ひび割れを放置しておくと、中に水が侵入し、雨漏りにつながる可能性もあるでしょう。
ただし見つけやすいため、地震後にひび割れを見つければ火災保険の対象となって、すぐに補修できます。
3つ目のデメリットは、色が淡くなることです。
セラミック塗料の主成分はセラミックなので、セラミックの結晶が白色であることの影響を大いに受けます。
白色の影響で淡くなるため、濃い色が出せません。
どうしても出したい場合はカーボンを用意する必要があり、手間がかかってしまいます。
□セラミック塗料の種類や性能
セラミック塗料の具体的な種類を紹介します。
*遮熱性塗料のガイナ
断熱性と遮熱性に優れており、耐用年数も15年と非常に長いです。
また防音機能や空気清浄効果もあるなど、様々な機能を誇ります。
しかし、塗装に手間を要するため、下地が綺麗でないと効果が発揮されません。
どれだけ優れた塗料でも、すぐに剥がれてきて、寿命も数年ほどしかもたない可能性もあります。
そのためガイナ塗料を選ぶ際は、業者選びも非常に重要と言えます。
*低汚染効果があるセラミック塗料
特殊なセラミックビーズが配合された塗料のことです。
乾燥するときにセラミック成分が塗装の表面で形成されて、親水性をもちます。
これにより雨水で汚れが落とされ、長期間綺麗な外壁を維持できます。
*石材調仕上げのセラミック塗料
石が散りばめられたような高級感のある仕上がりになるため、外観を重視する方におすすめの塗料です。
セラミックの粒子は非常に軽いため、建物に負荷をかける心配もありません。
外壁塗装はローラーで塗る「ローラー工法」か、スプレーで吹き付ける「吹き付け工法」があります。
一般的にはローラー工法が主流ですが、石材調仕上げの場合は仕上がりの外観が重要なので、スプレーで行う場合もあります。
□まとめ
今回は外壁塗装で使われるセラミック塗料について説明しました。
セラミック塗料は種類によって、耐久性や防汚性、外観など異なる特徴をもつため、慎重に選ぶ必要があります。
事前に適した塗料を選べるよう、調べておくと良いでしょう。
福井で外壁塗装を検討している方は、お気軽にお問い合わせください。
