アクリル系塗料のメリット・デメリット

前回、外壁塗料を大まかに紹介しました。
外壁塗料と言っても、様々な種類の塗料があることを御理解頂けたと思います。

そこで今回はアクリル系塗料について詳しくご紹介致します。

塗料の耐久性を決めるのは合成樹脂です。
つまりアクリル系塗料とは、アクリル系合成樹脂を主成分とする塗料のことです。

約20年前の発売当初は、価格の安さと発色の良さから大変人気の塗料でした。
しかし、現在は屋外の環境での耐久性に欠けることからあまり好まれません。

ですから、この塗料を検討される方は、メリットとデメリットの両方をしっかり理解した上で是非選んで下さい。

まず、アクリル系塗料のメリットについてお伝えします。
この塗料は、価格の安さが最大の魅力です。
また、発色が良いので重ね塗りなどの施工性にも優れています。
さらに高温でも変色しにくく、独特のツヤと滑らかさを持つので、デザイン性を重視したい場合や、鮮やかさを強調したい場合には絵の具のような使い方が可能です。

短期間のサイクルで塗り替える予定がある場所や期間限定のディスプレイ的な塗装、室内の壁などには適していると言えます。
また、他の塗料と比較して透湿性が高いため、湿度が滞留しやすい軒天井などには向いているとされています。

このように魅力たっぷりのアクリル系塗料ですが、懸念すべきデメリットもいくつかあります。
まず1つは、外壁などの塗装に用いた場合に耐久年数が6~8年程度と短い点です。
そのため塗り替えなどのこまめにメンテナンスを行う必要が有ります。
大掛かりな足場を必要とする、大きな住まいや複雑な造りの住まいに、そのようなこまめなメンテナンスをするのは、非常にコストがかかってしまいます。

もう1つのデメリットは、透湿性が高いという特性の半面で、塗膜にひび割れができやすい事です。

このような理由から、外壁塗装でアクリル系塗料は好まれません。
しかし、新築時にはアクリル系塗料が用いられることが有ります。

新築の家は、建設してからしばらく家を構成する材木などが若干動き続けます。
そのためどのような塗料であっても、ひび割れを起こす可能性が有ります。
その場合に、高価な塗料を使っているともったいないため、塗り替えを前提としたアクリル塗料が使われている場合が有るのです。

このような例外を除いて、現在外壁塗装でアクリル系塗料が使用されることはほとんど有りません。
もしアクリル系塗料を押し売りする業者であれば、悪徳業者かもしれません。
是非お気軽に当社へご相談下さい!

ABOUT US
漆﨑 隆一
昭和47年生まれ。社南小・至民中・科学技術高等学校卒業。塗装歴30年。大工歴25年。携わった工事は7000件以上。一級建築士。全日本ベスト塗装店賞・最高金賞2回・金賞6回受賞。日本建築塗装職人の会会長とも親交が深く、塗装業界からも頼りにされている存在。趣味は仕事。好きな食べ物は奥様の手料理とヨーロッパ軒のソースかつ丼。仕事に厳しく、自分に厳しい福井市が生んだ塗装・リフォームのカリスマ親方。
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