外壁塗装の塗料について説明します。

塗装工事を行う際に注意しなければいけないのが塗料です。しかし、一般の人にはよく分かりませんよね。そこで、この道ひとすじのリフォームパンセが、はじめての方でもわかりやすく、楽しく塗料の説明をいたしましょう♪

 塗装工事は職人の技術だけでは、美観と高耐久を備える事は出来ません。塗料があってはじめて塗装工事は完成するのです。
 ただし、どんな塗料でも良いわけではありません。本当にお客様宅に使用し、私たちが自信を持ってお引き渡しできる塗料は数少ないのです。
 パンセでは、私たち地元の塗装職人が福井の風土や建物に合致した塗料を日夜研究、厳選して提供をしております。これが地元で50年以上外壁塗装一筋で、福井の皆様にご支持頂いているリフォームパンセのこだわりです。

塗料の種類:『下塗り塗料』と『仕上げ塗料』

 塗料には、大きく分けて2種類の塗料があります。『下塗り塗料』『仕上げ塗料』です。それぞれについて、説明をいたしましょう。

 下塗りと仕上げ塗料との大きな違い、それは用途です。

 下塗りは、素地や古い塗装と新しい塗装との密着性やサビ、膨れ、ひび割れの防止といった古い部分と新しい部分との架け橋となる重要な塗料です。仕上げ塗料は、美観や耐久性、防水性や親水性という、建物を美しく保ち続けるための機能を備えた塗料です。
 どちらの塗料も、しっかりと規定量を適正な感覚で塗り重ねていく事で、本当の性能を発揮できるもの。ここが一番重要でありながら行う事が難しいため、リフォームパンセの基本施工法が注目されているのです。

1.「下塗り塗料」は壁材に合わせて、分類されます。

 下塗り塗料とは、読んで字のごとく「下塗り」のための塗料です。「3度塗り」という工程の中で1番最初に活用する塗料です。
 ところが、一概に「下塗り」と言っても、いろいろな壁材がありますので、それぞれに合わせた「下塗り用塗料」があるのです。そして、その上、痛み具合に合わせても使い分けたりするんです。

・サイディング壁

 サイディングは、現在、多くのお宅で使用されているデザイン性の高い外壁材です。表面は耐水性があり、美観も良いのが特徴です。
 ただし、内部や継手からの浸水に非常に弱く、表面の化粧部分が捲れて芯の素地部分が現れているケースも多く発生しています。施工時にはこの浸水の原因を必ず突き止めて、塗装と同時に修繕を行わねば、また同じ様な剥離が起きてしまうため注意が必要です。

 下塗りの施工としては、2通りの方法があります。

 1.浸透性の下塗りで素地を強固に固める方法 
 2.造膜タイプの下塗りで表面からの浸水を防止しながら美観を変化させる方法 です。

 多くの場合は、浸透性の下塗りで固める方法が一般的であり、傷みが再発しにくくなるのでお勧めです。
 パンセでは、傷み部分については、状況により補修部分が目立たない様に復元し、剥離部分に下塗りをしっかりと浸透させて再発防止の処理を行っています。

サイディング壁。よく見かけますよね?
こちらが浸透シーラー。ETERNITY(エタニティ)です。

・モルタル壁

 モルタル壁は、和風にも洋風にも合う外壁として以前はよく採用されていた仕上法です。耐久性・耐水性が高いのが特徴で、木造との相性もよいのですが、建物の動きに追従できないため、ひび割れの発生に注意が必要です。そして内部からの浸水では塗膜を傷め、ふくれや剥離といった現象が起きるのも特徴です。

 施工時の注意点としては、塗装後のふくれやひび割れに追従できる下塗りを使用するか、モルタルに浸透して強固にしていく下塗りを使用するのか、ご自宅の状況とお客様のご希望に合わせて選択していく事が必要です。


 ひび割れ部分についてはコーキング補修が一般的ですが、塗装後に「元のひび割れ部分が埋まっているのに、見て分かってしまう」というご不満も多いのです。
 パンセでは多くの施工実績から、ひび割れ後に修復後が精一杯目立たない様な補修、下塗り、上塗り施工法をお勧めすると共に、お客様の御要望をしっかりと確認していきながら最適な下塗材をご提案しています。

モルタル壁。築40年程度のお家に多いですね。

微弾性フィラーという塗料を使用することもあります。

・ALC

 ALCは工場で作成した外壁用コンクリートパネル板であり、木造や鉄骨造で鉄筋コンクリート造の利点を生かせる素材であるのが特徴です。具体的には耐久性、耐火性、耐震性、遮音性であり、素材としての性能は高い外装素材です。ただ施工上の問題でしょうか、断熱性能でお悩みの方や、塗装の剥離でお困りの方も多い素材でもあります。

 ALCは素材同士の合わせ目すべてにコーキングを使用するため、コーキングの痛みが発生すると外部からの浸水にかなり注意が必要となります。加えて、内部結露部分等も外壁側では剥離や変色が起きますが、塗装工事では根本的解決とならないため、塗装後に同じ場所に同じ様な症状が起きてしまう事もよく注意・理解しておく必要があります。

 一般的にはコーキング施工後に浸透性の下塗り、ご希望の中塗り上塗りを施工するのですが、一部の業者では、ひび割れ等に追従させるために造膜タイプの下塗りを使用する事もあります。
 パンセではしっかりとしたコーキング処理を行ってから塗装工程へと進むため、素地を強固にする浸透性の下塗材を使用する事で、塗膜表面へのふくれや変色等を防止していく方法を選択しています。

今も昔もひそかに人気の壁です。

・木の壁

 木部はご自宅では破風板によく使用される他、福井の和風のお宅では下見板(外壁)として使用される事も多くあります。木部は吸放湿性が高いため、内部への浸水を防ぐ効果があるのと加工性の高さで利用箇所が多い素材でもあります。
 ただし必要以上の水分や日差しの強い場所では腐食や劣化、反りが起きやすく注意が必要です。

 木部は塗装との相性が基本的にはあまり良くないため、剥離の発生に注意が必要です。木部保護塗料の場合は、浸透するため剥離は生じにくいのですが、劣化が早いため2~3年毎での塗装が必要です。

 木部保護塗料はプロが使用しているものもホームセンター等でも購入できるため、ご自身で施工される方もおられるようです。
 ですが、確かな施工方法を理解されずに塗装を行うため、その後プロに依頼した場合、旧塗膜の剥離による莫大な費用の請求や、旧塗膜剥離による短期間での再塗装を余儀なくされる場合があります。

 一般的には表面の研磨後、木部保護塗料による塗装、もしくは木部用下塗り、中塗り、上塗りとなります。
 パンセでは長年の実績において高耐久、剥離の生じにくい木部塗料を選定しご提案しています。職人だからこそ出来る素材を生かした塗装法をぜひご堪能下さい。

・トタン・ガルバニウムの壁

 金属というのは一般的にはトタンを指しますが、金属系のサイディング材もこちらの部類として含まれてきます。最近はほぼガルバニウム鋼板を使用しているためサビに対しては非常に強く、表面塗装も高耐久であるのが特徴です。
 ですが、通常の赤錆に加えてもらいサビなどでの傷みが発生したり、白いつぶつぶ(白錆)が発生する事もあります。

 金属系素材全般に言える事ですが、加工して使用をするために重なり部分や谷部分といった水がたまりやすい場所が必ず出来てしまします。
 ここに水が常に滞留しているとどれだけ丈夫な素材であれ、必ず錆の原因となってしまうために重なり部分等に浸水しない様な処置や施工法が求められます。

 一般的な金属系の塗装法は研磨後に下塗り(錆止め)、中塗り、上塗りと3回塗りを行っていくのですが、研磨時にしっかりと錆が撤去されていないとすぐに錆が進行してしまいます。
 パンセでは研磨後に錆の進行状態によって高圧洗浄を行う事でもらい錆の防止を行います。その後、錆を化学反応により赤錆ではなくなる処理剤を塗装、そして下塗り(錆止め)へと進んでいくために屋根であっても高耐久の塗装をご提供出来るのです。

ガルバニウム。オシャレなお家で時々見かけますね。
鉄に対しては、サビ止め効果の入ったプライマーを使用します。

・コロニアル屋根

 スレート系素材は一時期福井でも非常に普及した屋根材料のひとつです。比較的安価でありながら見た目が良い洋風素材として多くの住宅会社等で採用されています。
 ただ、屋根勾配が3寸以上(現在は2.5寸のものも存在します)が必要であり、勾配を取っていても素材が日射や雪の荷重による反りにより、重なり部分で毛細管現象が発生し、内部浸水を引き起こす事が実証されています。

 他にも素材の含水率の影響による塗装後の剥離、雪による摩耗の塗膜劣化もあるため、施工方法や使用塗料には注意が必要となります。

 一般的には高圧洗浄後、下塗り、中塗り、上塗りという3工程で進めてていく事となります。
 パンセでは下塗りは浸透性のものを使用、素材の水分吸収を防止する事で剥離を生じにくくさせ、浸透が収まるまで何度も塗り重ねを行います。見積段階から状態を確認、塗り重ね回数も判断してご提案出来るのが地元塗替専門店の技術力と知識、経験の差がものを言います。毛細管現象防止には専用部材取付を行い、一般的な塗装店が行う縁切りよりも高耐久、安心施工が選ばれる理由です。

コロニアル屋根
傷んだ屋根には、弱溶剤2液型の浸透造膜プライマーが最適です。

 「下塗り塗料」は、いろいろな塗料があるようにも感じますが、体系的に並べると上記のとおりです。どれも役割としては「仕上げ塗り塗料」と壁材を密着させるということなのですが、壁の『素材』に合った「下塗り塗料」を使うことがルールです。

※このルールを守らないと塗膜が密着しない、つまり「剥がれ」が起きるということになります。

2.「仕上げ塗料」は「耐候性」と「機能ごと」に分類されます。

 「仕上げ塗料」は「耐候性」(どれくらいの長持ちを期待するか?)と「機能」(断熱・光沢・等)で分類されいますので、順番に見ていきましょう。

 塗料は多くのメーカーから様々な種類のものが販売されており、すべてを把握している施工店はまずありません。
 では、どのような施工店にお願いするのが間違いないと思われますか?
 それはご自宅の状況により施工法、そして使用塗料を確実に選定できる業者に依頼する事です。

 誰もが知っている大手メーカーにこだわらず、様々なメーカーからベストなものをご提案出来る会社は確かな知識を持っていると言えるでしょう。そして、耐久性は塗料の素材だけでなく施工する技術者の腕に寄る所も多く占められています。

 よって、塗料だけにこだわるのではなく、施工品質や知識、経験、住宅塗替実績で総合的に施工店を判断していく事こそ、確かな塗料選びの最大のポイントです。

無機ハイブリッド塗料

 無機塗料は石やタイルといった無機素材の高耐久性を塗料に取り入れた、全く新しい塗料です。フッ素を上回る高耐久性(各メーカーは20年以上とのみ公表しています)と長期間の美観、防汚性といった機能を兼ね備えた最新塗料です。

 ただし、誕生してからの年月は決して長くないため、試験上での耐久性となるので本当にどれくらい長持ちするのかは実証されておりません。

 パンセではプレミアムペイントのNO.1をお勧めしています。他社無機塗料の弱点を分析、さらなる高機能、高耐久を付加している最新塗料です。もうひとつのお勧めはプレマテックスのタテイルシリーズ、無機塗料を中心に研究開発しているメーカーであり、コストパフォーマンスに優れながら建物の状態にあった各種無機塗料を用意しています。

各社塗料メーカーの無機ハイブリッド塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントNo.1
エスケー化研セラミタイトペイント
日本ペイントダイヤモンドコート
関西ペイントムキフッソ
アステック無機ハイブリッドコートJY
菊水化学工業無機ガードZ
水谷ペイント
ロックペイントパーフェクトセラミックトップF
大日本塗料

フッソ系塗料

 フッ素樹脂塗料は30年以上の歴史のある塗料であり、高耐久である事が実証されている塗料です。が、現在は多くのメーカーより多彩なフッ素樹脂が出回っており、フッ素本来の耐久年数にそぐわない商品もあるようです。

 フッ素は耐久性、耐候性、硬度にも優れており確かな塗料を選べば確実に20年を目安とした耐久年数で塗替のサイクルへと延長できる材料です。注意点として材料により下地の色が透けやすかったり、一部はじきが出る事があります。こちらも高濃度フッ素の為防ぐ事が出来ないのでご理解を頂いて選んで頂く事が必要です。

 フッソ系塗料ではプレミアムペイントのSHANGRI-LAexがお勧めです。高耐久フッ素と無機塗料にも使用される次世代技術を融合したハイブリッドフッ素。透明感のある輝きと深い色合いが長く楽しめる塗料です。もうひとつはAGCのルミステージ。AGCはフッ素樹脂のパイオニアであり、35年にわたり外装フッ素塗料を提供しています、その耐久性は本物であり最高級の名前にふさわしい仕上がりです。

各社塗料メーカーのフッソ系塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントSHANGRI-LA
AGCルミステージ
エスケー化研セラタイトF
日本ペイントデュフロン4Fルーフ
関西ペイントアレスセラフッソ
アステックマックスシールド1500F-JY
菊水化学工業ビュートップフッソ
水谷ペイントパワーフロン#2200
ロックペイントサンフロン
大日本塗料ビューフッソ

シリコン塗料

 シリコン樹脂は一昔前では最高級塗料として非常に高価な塗料でしたが、今では一番一般的な塗料として普及しています。シリコン樹脂塗料の魅力は厚みのある美しい仕上げと高耐久にあります。メーカー公表の耐久年数では8~15年とされていますので、「外壁は10年で塗り替えるもんだ」とお考えの皆様には、綺麗なまま次の塗替へと行う事が出来るシリコンは選ばれやすいと言えます。

 ただ、シリコン樹脂は樹脂の配合量や水性油性、一液二液等により多くの種類があり、これによって耐久年数も大きく差が出るという問題点があるため、使用材料についてはよく確認する必要があるでしょう。パンセでは御要望をしっかりと伺いながら、夢を叶える一品を選び、お勧めしております。

 シリコン塗料ではプレミアムペイントのピュアピュアシリコンexがお勧めです。理由としては溶剤型二液のシリコン樹脂塗料であり、通常シリコン塗料の倍の製造工程をかけられた高品質シリコン樹脂塗料なのにコストパフォーマンスに優れており、耐久年数も他のシリコン樹脂以上で厚みのある美しい仕上がりも魅力のひとつです。水性であればアステックのシリコンREVOをお勧めします。こちらも性能に対し価格が安価であり、水性塗料のため臭いも少ないのも特徴です。さらに特殊無機顔料使用により退色が少ないのも特徴です。

各社塗料メーカーのシリコン塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントピュアピュアシリコン
エスケー化研クリーンマイルドシリコン
日本ペイントファインシリコンフレッシュ
関西ペイントセラMシリコン
アステックシリコンREVO
菊水化学工業ビュートップシリコン
水谷ペイントパワーシリコンマイルドⅡ
ロックペイントユメロック
大日本塗料Vシリコンマイルド

断熱塗料

 遮熱と断熱は性能が全く違います。遮熱太陽放射において約46%を占める赤外線を反射させる事で建物内部への熱侵入を防止する性能です。断熱熱伝導抵抗を大きくし熱貫流量を少なくする事を目的としている性能です。時期を問わず、室内を快適にしたいのなら断熱を、夏期の室内温度上昇を防止したいのなら遮熱をお選び下さい。

 注意点として、施工後の温度差は1~3℃程度と言われており、人の感覚では変わらないと思われる方もおられるようです。夏場のエアコンが全く必要なくなる、冬場のファンヒーターはもういらない、という幻想ではなく、エアコンやファンヒーターの設定温度が今までより省エネ水準へと変えていく事の出来る画期的塗装なのです。ただし、性能を発揮するためには確実な施工が必要となるため、施工を忠実に行う事の出来る認定店を選びましょう(塗料は非認定店でも購入可能なため粗悪な施工が蔓延しております)。

断熱なら日清産業のガイナの一択です。他社でも似た様なものは多く販売されておりますが、JAXAとの共同開発による性能差と実績は他を選ぶ理由がありません。遮熱ならアステックの美壁革命がお勧めです。各種樹脂、対応素地用が用意されており、多くのご自宅で遮熱を採用できる様にラインナップされています。

各社塗料メーカーの断熱塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントMagic(マジック)
日進産業ガイナ
エスケー化研クールタイト
日本ペイントファインサーモアイウォール4F
関西ペイントドリームコート
アステックスーパーシャネツサーモ
菊水化学工業キクスイガイナ
大日本塗料エコクール

 以上が塗料のご説明となります。ただし、リフォームパンセでは、お客様は塗料については細かな点までご理解くださらなくて良いかと思っています。(時代によっても変わりますし、メーカーごとにそれぞれ訴求していることが違いますし、また施工店ごとに自分たちの主張が違いますので。。。)

 ただ、言えることは、「塗料」は料理で言うと「食材・材料」のようなものです。いくら良い「食材」を扱ったとしても、腕が悪いコックさんでは美味しい料理はできませんよね。一方で、仮に「一般的な食材」でも、腕の良いコックさんが扱えば、一流の料理が出来上がりますよね。
 腕が良いか悪いかは、天性の感覚もありますが、やはり、コックも塗装技術者も原点は経験が大事だと思います。

 ですから、塗料については大枠をご理解していただくことができたら、あとは、私たちリフォームパンセに安心してお任せくださいね。

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